交流分析とは What's Transactional Analysis

交流分析は、人と人の関わるすべての分野で、健やかな人間関係の形成、心身の健康、活き活きとした学び、組織の活性化などに応用されています。
交流分析(Transactional Analysis)は、精神分析に基礎を置く力動的視点を持ち、観察できる行動に焦点を当て、人間学的心理学の哲学を持った統合的な心理療法です。1950年代にアメリカの精神科医、エリック・バーン博士により創始され、人間の変化と成長のための心理学理論と技法として発展してきました。交流分析はわかりやすい言葉と図示による分析が特徴ですが、学ぶほどに奥が深く、応用の範囲も多岐にわたっています。分析の対象は“交流”であり、構造分析、やり取り分析、ゲーム分析、脚本分析の4つを基本理論にしています。また、その基礎にはストローク理論があります。
1. 構造分析

私たちの心を、3つの「自我状態」(自分のあり方)に分けて理解します。

今の自分の特定の自我状態に気づくことで、自我状態を自発的に切り替え、過去に縛られない、自律的な自分を再発見していきます。

2. やり取り分析
自分と同じように、相手の心を自我状態として理解することができます。
両者の間では、ある自我状態からメッセージを出し、ある自我状態で受け取っているという「やり取り」が行われています。
それらを矢印で表し、繋がる交流、途絶える交流、裏のある交流として分析して、自律的なやり取りを行うようにします。
3. ゲーム分析
何度も繰り返され最後には嫌な気分で終わる、こじれる関係の進行を「ゲーム」と呼びます。このゲームに気づくことで、複雑な人間関係のからくりについて理解を深め、ゲームを手放した有意義な時間をすごしていきます。
4. 脚本分析
人は、子どものころに描いた人生のシナリオ(脚本)に沿って生きています。
行き詰まりを感じる時には、知らず知らずのうちに自分を縛りつけ、駆り立てていることが多いものです。
それらに気づき、否定的な脚本を手放すことにより、自分の本当の力を発揮した自律的な人生を見つけることができるでしょう。
5. ストローク

人と人とが関わるとき、人間が生きるために必要な心の栄養「ストローク」が交換されています。
ストロークには、受け取ると心地のよいプラスのストロークと、嫌な気分になるマイナスのストロークがありますが、ストロークが足りないと、人間は心身の健康を保つことができません。
そのとき人は、ゲームなどのマイナスのやり取りをすることで人と関わり、ストロークを得ようとするのです。
このマイナスのやり取りの多くは、生きるために身につけた脚本に基づいています。

交流分析を学ぶことで、プラスのストロークを交換する適切なやり取りを行い、否定的な脚本を手放し、親密で協働できる温かい人間関係を築いていくことができます。

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